2009年04月24日(金)
斉藤公子先生のこと [保育問題]
4月16日朝、講演先の福井県へ行く準備中に倒れ死亡した斉藤公子先生は、昨年9月88歳になりました。生涯現役を貫いた見事な旅立ちでした。
1、斉藤先生との出会い
私と斉藤公子先生の出会いは、今から46年前、当時私は、群馬県の保育専門学校の2年生、斉藤先生は当時深谷市のさくら保育園の園長、たしか42歳だったと思う。
講演に来てくれた斉藤先生の洋服から子どもたちの描いた絵、鮮明におぼえています。作品を前に熱くお話されたこと、「今まで見聞きしてきた保育者と違う」強烈な印象でした。こういう保育者に保育された子どもは、どういう風に育っているのだろうか。話だけで想像するのではなく、自分の眼で確かめてみたいと、夏休みに保育実習を一週間お願いしました。
2、さくら保育園 子どもが違う
友達数人で、で泊り込みで実習させてもらいました。丁度「3才児」という映画の撮影をしていました。
今と違って大きなライト、手押し車に乗せてケンカしている3才児に近づいてゆきます。子どもはケンカを止めない、他の子どもも普段の生活をいつものように続けています。すごい、後で聞いた話ですと東京の保育園も何箇所もお願いし撮影に入っても普段の子どもの様子がとれない、ケンカは止めてしまうし、遊んでもらいたくて寄ってきてまつわり付くなどで撮影できなかったと聞きました。ここでも「なぜ」という疑問を持ちました。
一方、年長児の子どもたちが、レコード観賞をしていたのですが、それぞれ思い思いの聞き方で、クライマックスになると一人が立ち上がり指揮者のまねを真剣にしている、誰も何も言わない。この様子が6才児でなく、小学校3、4年生に見えたこと。これも「なぜ」こう育つのか。
着ているものは普通、いや良く見ると貧しいもので決してブランド品などではありません。しかし、どの子も一人ひとりはブランド品の子どもたち、何者にも動じない貴賓すら感じる子どもたちに圧倒されました。
この続きは明日書くことにします。
Posted by たもがみ 節子 at 12時24分 コメント ( 1 )
コメント
まじめまして!こんにちは!
じつは「斉藤公子」先生で検索し、たもがみさんのサイトに出会いました。
私は沖縄県で斉藤先生の保育を実践する保育園にお世話になり、2人の子どもを育てています。私は斉藤先生を知ってまだ3年です。縁があって出会った保育園のおかげで子どもらは本当に素晴らしい成長を見せてくれました。斉藤先生には感謝せずにはいられません。
このような素晴らしい保育をすべての子どもたちに受けてもらいと切実に願っています。
4月に斉藤先生が亡くなられて、大変心細く感じています。この素晴らしい保育を後世に残すには、どうしたらよいのでしょう。。。今の世の中はあまりに物があふれ、情報もあふれ、「人を育てる」時に本当に必要なものが見えなく、また解らなくなっている親がいっぱいいると思います。私もそうでした。斉藤先生の保育は便利な世の中を逆行するものとも言えます。受け入れがたい親や、保育園もあると思います。
でも、なんとか、この保育を広め、子どもらすべてが輝かしい子ども時代を過ごし、人間味あふれる大人でいっぱいの日本になって欲しいと思います。
突然のコメントで、長々と申し訳ありません。斉藤先生を理解くださるたもがみ様を見つけ、興奮してしまいました。
今後のご活躍を期待しております。